きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「テロリストのパラソル」藤原伊織
【きょう、友だちをなくした】
いま在るこの場所は、必ずしも、自分が思い描いていた通りの場所ではないかもしれない。
だが、そこでどう生きるかは、自分次第だ。
その結果が桑野にとってはテロであり、破滅であった。
島村も浅井も、望んでこの場所に流れ着いたわけではないだろう。
だが、彼らは奥底に熱いものを抱えたまま、自分なりの矜持を持って生きている。
島村の静かな生活は、桑野によって掻き回された。
だが、彼は桑野に対して恨み言は言わないだろう。
浅野も然り、だ。
この二人のコンビ(?)好きだなぁ…
渇いた文体で描かれる男たちの世界。
暫し浸っていたい心地よさです。
藤原伊織再読祭り。ここから開幕です
内容(「BOOK」データベースより)
アル中のバーテン・島村は、ある朝いつものように新宿の公園でウイスキーを呷った。ほどなく、爆弾テロ事件が発生。全共闘運動に身を投じ指名手配された過去を持つ島村は、犠牲者の中にかつての仲間の名を見つけ、事件の真相を追う―。乱歩賞&直木賞を史上初めてダブル受賞した傑作。
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