きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「ナイトガーデン 完全版」一穂ミチ (ディアプラス文庫)
読み返すたびにじわじわと多様な想いが胸に広がっていく気がする作品。
許せなくていい。
抜けない棘が刺さったままでいい。
在るがままのキミを、アナタを全力で受け止める。
そんなふたりの物語。
人生ってやさしいだけじゃなくて、いろんなことにぶつかりながら
時には大きな傷を抱えて生きていかないといけない。
その傷を癒すためにそっと寄り添いあえる誰かがいる。
そして気づけば、明日に向かって一歩を踏み出せる自分がいる。
彼らの想いにギシギシと胸が痛みながらも、
大丈夫、ひとりじゃない、と泣きたくなるような安堵に包まれながらの読了。
『ふったらどしゃぶり』のスピン。
和章のまっすぐな物言いは嫌いじゃない。
自分にとってきれいなもの、おいしいもの、おもしろいものは、
必ずしも他人にとってもそうとは限らないのだと。
強く言い聞かせる必要はないけど、
心の片隅にとどめておく必要はある。
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