きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「ハツカネズミと人間」ジョン・スタインベック(新潮文庫)
【だって、おれにはおめえがついてるし、おらにはおめえがついている】
そしてジョージは夢を語る。
安全装置を外した拳銃の引き金に指をかけて。
もう、手の届かなくなってしまった夢を語る。
互いに支えあいながら生きてきたレニーを苦しみから救う為に
夢を語りながら引き金を引く。
どの場面を顧みても仕方なくて、仕方ないからこそやるせない。
「こんなところはいやだ」と言ったレニーの言葉が重くのしかかる。
ジョージの選択を理解したスリムの存在は、
果たしてジョージの傷を和らげることはできるだろうか?
大地と共に泥臭く生きる男たちの悲劇的な物語。
個人的には何度読んでも胸が軋む不朽の名作。
【ガーディアン必読1000冊】
初読の時の感想はレニーはジョージの行為を全く予測できないいまま死んでいった、
と書いてあったけど。
もしかしたらレニーはこれから起こることをわかっていたのかな?と思った今回。
余計に切ない。
再読なのに涙腺が壊れました。
内容(「BOOK」データベースより)
一軒の小さな家と農場を持ち、土地のくれるいちばんいいものを食い、ウサギを飼って暮らす―からだも知恵も対照的なジョージとレニーという二人の渡り労働者の楽園への夢。カリフォルニアの農場を転々とする男たちの友情、たくましい生命力、そして過酷な現実に裏切られて起こる悲劇を、温かいヒューマニズムの眼差しで描く。戯曲の形式を小説に取り入れたスタインベックの出世作。
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