きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「ラストダンス」堂場瞬一(実業之日本社)
それがどんなに稀有な事かわかっている。
思い描いたところで現実には起こりえない。
そのまま9回までなんて進むわけがない。
だけど、いや、だからこそ願ってしまう。
今回だけは、と。
どうか、今回だけは、彼らの望み通りの試合を、と。
一体となった球場と一緒に息を呑む。
その臨場感と緊張感。
それを味わうことができただけでも、一読の価値はある。
加えて、野球の舞台裏を垣間見ることもできる物語。
その部分も興味深く楽しめる。
最後はスマートさのカケラモない、あまりにも泥臭い幕切れ。
彼らの気迫と根性の成せる業。
だけど、それでいい。
だって彼らは笑っているのだから。
極めて個人的な感想ですが。
作中で「イーグルス」が多発されていたのがとてもうれしかった(笑)
あ、地元球団とはまったく関係ないのはわかっていますよ。
ユニフォーム羽織ってメガホン持って。
わくわくしながら野球場に行きたくなりました。
内容(「BOOK」データベースより)
プロ野球チーム「スターズ」の同期、真田誠と樋口孝明。ドラフト5位からスター投手にのし上がった真田に対し、即戦力と期待された捕手・樋口は準レギュラーに甘んじていた。そして今季、40歳のふたりに引き際が訪れる。優勝争いにからむシーズン終盤、真田と樋口は17年ぶりにバッテリーを組むことになるが―予想外の展開を見せる引退ドラマを濃密に描く感動作。
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