きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「一瞬の風になれ 第三部」佐藤多佳子(講談社文庫)
【人生は、世界は、リレーそのものだな。
バトンを渡して、人とつながっていける。】
青空の下を全力で駆け抜けたような爽快感。
読後に胸を満たすのはそんな感情です。
新二がいたから陸上を続けることができた連。
連がいたからより速く走ることができた新二。
親友でライバル。そしてかけがえのない仲間。
一緒に走ることが楽しくて。とても楽しくて。
だからこそ、負けたくはないし、相手より前を走っていたい。
勝負に無頓着だった連が「勝ちたい」という意欲を貪欲に示すようになっていく様子に、
そして、常に速さを希求し続けた新二に、頁を捲る私の方もわくわくした。
彼らはどこまで風に近づくことができるのだろう?と。
途中彼らと一緒に泣きながらも、楽しく読み切った小説でした。
全力で何かに打ち込むことの素晴らしさを改めて思いました。
あのひたむきさ、私の中にもまだあるかな?
内容(「BOOK」データベースより)
いよいよ始まる。最後の学年、最後の戦いが。100m、県2位の連と4位の俺。「問題児」でもある新人生も加わった。部長として短距離走者として、春高初の400mリレーでのインターハイ出場を目指す。「1本、1本、走るだけだ。全力で」。最高の走りで、最高のバトンをしよう―。白熱の完結編。
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