きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「一瞬の風になれ 第二部」佐藤多佳子(講談社文庫)
【でも、もう、降りることのできない山を登っているのだと思った。
仲間たちと。苦しさと喜びをともに。】
今日と同じ走りを再現することはできない。
すべては、一回きりの走りだ。
だからこそ、その一回がとても大切で、その瞬間にすべてを賭ける。
その一瞬に、様々な想いをぶつけ、感情を揺さぶられ、責任を感じ、
悔しさを噛みしめて、喜びに沸く。
試合で勝てない自分を思い描いたとしても、
明日走ることの出来なくなる自分を思い描いている者はいないだろう。
守屋のために連のみせたこだわりと本気。
健一の怪我がきっかけでぶつけ合う悲鳴のような言葉。
離れようとした部に再び戻っていく新二の姿。連の言葉。
後半は本当に涙が溢れて仕方がなかった。
次巻は「走りたい」という想いを再び胸にいた新二たちの最後の学年の物語。
ドキドキします。
内容(「BOOK」データベースより)
オフ・シーズン。強豪校・鷲谷との合宿が始まる。この合宿が終われば、二年生になる。新入生も入ってくる。そして、新しいチームで、新しいヨンケイを走る!「努力の分だけ結果が出るわけじゃない。だけど何もしなかったらまったく結果は出ない」。まずは南関東へ―。新二との連の第二シーズンが始まる。吉川英治文学新人賞、本屋大賞ダブル受賞。
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