きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「凍りのくじら」辻村深月(講談社文庫)
【ねぇ、本当に大事なものがなくなって後悔して、どうしようもなくなって。
そうなった時、私はそれに耐えられるかなぁ?】
まさにSF。Sukoshi Fusigiな物語。
大人になる直前の、大人になりきれないこどもたち。
少し不完全な彼らの少し不安定な心が、彼らの感性や言葉で紡がれた物語。
彼らと同じような年代の子どもたちの誰もが、
居場所やよりどころを求める気持ちを抱えていて、
今の自分の居場所に違和感を感じている。
それでも、いつか気づくのだと思う。
いま自分のいる場所こそが、がかけがえのない場所だということに。
生きている居場所を与える光が誰のもとにも届くことを願います。
内容(「BOOK」データベースより)
藤子・F・不二雄を「先生」と呼び、その作品を愛する父が失踪して5年。高校生の理帆子は、夏の図書館で「写真を撮らせてほしい」と言う一人の青年に出会う。戸惑いつつも、他とは違う内面を見せていく理帆子。そして同じ頃に始まった不思議な警告。皆が愛する素敵な“道具”が私たちを照らすとき―。
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