きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「危険な夏 挑戦シリーズ1」北方謙三 (集英社文庫)
【時にゃ月。時にゃ太陽。
そういうもんだぜ。だから相棒なんだよ】
己のすべてを賭けた大いなる戦いに挑もうと集った男が四人。
殴り合いがきっかけで、その男たちの中に加わった竜一。
心を動かされるのは巨額の金ではなく、一滴の血。
その血で男の誇りと友情が買える。
戦うのは己のためでもあり、友のためでもある。
一切の無駄を削ぎ落とした文章が、過不足なく物語を語る。
風前の灯となった命。
ギリギリで繋ぎとめた明日。
戦場を掻い潜り、戦いに勝利した男たち。
だが、払った犠牲も大きかった。
男が女のために選んだ台詞がたまらなくいい。
「全部、何もかもが夢だったんだ」
彼女にとっては、それがベストだ。
男たちの戦いはこれからも続く。
権力と金力に目が濁った悪に挑んだ五人。
それぞれが貫いた漢気がとてもカッコいい。
高樹のスタンスもぶれてなくていい。
次巻がとても楽しみです。
内容(「BOOK」データベースより)
「金に尻尾を振って集まってくる連中じゃ、勤まりそうもない仕事なんだよ」バイト学生の水野竜一に深江は言った。自室の壁にペルーの地図を貼り、いつかその地にはばたきたいと夢みている竜一は、そのひとことで心を決めた。20億円もの金に目もくれない男たちが、自らの肉体と知恵を武器に巨大企業を追いつめてゆく。竜一21歳、暑くて危険な夏が始まった。
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