きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「宮廷神官物語 十一」榎田ユウリ (角川文庫)
シリーズ最終巻。
今まで度々抱えてきたもやっとした想いはどこいった?
と思わず首を傾げたくらい、清涼感溢れる終幕。
だけど、これまでの経緯も踏まえ、
矛盾なくそこに着地した物語展開はとても楽しかった。
在るべき人が在るべきところに収まる心地よさ。
出会ったときは猫のようだったハクが立派な成獣に成長したように。
登場人物たちもそれぞれが苦難に直面しながらも
それを乗り越えるたびに大きく成長してきたことがよくわかる。
さみしさを埋める手段を間違えてはいけない。
大切な人を繋ぎ止めるのに、小細工は不要。
友と共に懸命に生きる彼らに幸あれ。
「人は死ぬけど書物は死なぬ」という言葉に大納得。
そうやって遺されてきた書物を紐解き、今の私たちは楽しんでいる。
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