きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「屍界」五條瑛 (双葉文庫)
なんで「大丈夫」だと思えるのだろう。
彼らのそれは根拠なき願望。
逃がそうとしたばかりに、多くの血が流れる。
裏切りを繰り返してきた男を何故受け入れようと思うのか。
欲が勝ったばかりに失われる命。
彼らの甘さに溜息しか出ない。
なんかもう、余計なお世話だって言いたい。
過去の亡霊みたいな者たちの思惑に振り回されたくない。
今この国で生きる者たちにすべてを委ねるがいい。
その先の未来がどうなったって、それはその者たちの選択だ。
uk-xやモーリンに未来を託そうとする鳩に思いは近い。
異国で育つ命に祝福を。
誰だって生まれてくるときは無垢で純真なのにね。
あと一冊。どんなふうに着地するのかを想像しても意味がないので(←わからないから)
ただ物語の中に没入するのみ!
本編の感想は単行本の方で投稿済み。
文庫の書下ろし短編のタイトルは「ゴッホの血」。
国立西洋美術館で静かに語り合う二人の男。
話の流れで出てきた狂気の血。
まさか、これから二十年近く後にその血が災禍をまきちらすとは
二人とも思ってもいなかっただろう。
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