きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「新公安捜査Ⅱ」浜田文人(ハルキ文庫)
巨大な利権。
動く巨額の金。
縁も興味もない自分にはそれが人を殺してでもどうにかしたいものなのかどうかが
さっぱり理解できないが、それらを動かせる者たちは、
得られる甘い汁に手を伸ばさずにはいられないのだろう。
秘匿される情報。
歪められる真実。
それらに屈しないためのスタンドプレー。
公安の蛍橋。捜査一課の鹿取と要。そしてやくざの三好。
男たちの見事な連携によって暴かれる真相。
絶対的な信頼と、揺るぎない絆。
彼らの係わり方がとても好き。
やくざに匿われてふて腐れる要の幼さに「幾つだよ」と突っ込みつつ、
要を守る為に奔走した彼らに「お疲れ様」と囁きかけた読了後。
東京オリンピック。
豊洲への移転問題。
リアルな話題を散りばめつつ、物語は展開します。
「名誉でも地位でもカネでもない。
己をピカピカに磨くたえい生きてるような女や」
という蛍橋の言葉を受け、「男はみんなクレンザーか」と返した鹿取。
夜の世界を強いくしたたかに生き抜く女の生き様を表した言葉がとても印象的でした。
内容(「BOOK」データベースより)
銀座中央市場の移転予定地で死体が発見された。被害者は銀座中央市場の仲卸業者の矢口和也。だが、一見、普通の殺しに見えた裏には、市場移転にからむ、巨大な利権問題があったのだ。児島要警部補は再び都知事の石橋太郎に相対する。一方、神奈川県警公安二課の螢橋政嗣は、ある任務のために、仮出所した関東誠和会組長の三好義人を訪ねるのだが…。書き下ろしでおくる、都庁シリーズ第二弾。
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