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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「月の影 影の海 (下) 十二国記 1」小野不由美 (新潮文庫)



度重なる裏切りと、悪意ある囁き。
もう、誰も信じない。
誰にも心を許さない。
と、頑なだった陽子の心が、楽俊との交流でほどけていく様があたたかくて好き。
楽俊の優しさに泣きそうになる。
決して恵まれた環境で育ったわけではないけれども、
その中に幸いと自分の生きる道を見つけていた楽俊。
彼の考え方は見習いたい。
己を顧みて反省する潔さを持ち、決して心折れることなく
「強くなりたい」と口にできる陽子はとてもカッコイイ。
慶王としての責任を背負った陽子は、
本当に何も知らない・持たない所からのゼロスタートだったのだと改めて思う。
前途多難な、だけどとてもわくわくする物語の始まり。

ふかふかの楽俊が目の前にいたら、たとえ慎みがないと言われようとも、私も抱きつきたい。
延王と延麒は好きすぎて、そこにいてくれるだけで嬉しい。
今回は慶国を追いかけて再読。
というわけで、次は『風の万里 黎明の空』。


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