きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「風の万里 黎明の空 (上) 十二国記 4」小野不由美 (新潮文庫)
三人の少女たちの自己探求の物語。
自分を憐れむばかりの鈴。
他人を妬むばかりの祥瓊。
二人が自分を顧みて現実を認識し、己の考えを改めていくまでに
様々な人たちからかけられる言葉に、一緒になって抉られて、私も己を顧みて反省。
自分を可哀そうだと思ったことはないけど、
大変なのは自分だけじゃない、ということは忘れないようにしよう。
文句を言う資格があるのはやるべきことをやった者だ。
責任の重さを自覚するものの、なすべきことが定まらず、民の暮らしを知るべく市井の中に入っていく陽子。彼女の肝の座り方がとても好き。
泣きながら読了の上巻。
下巻は再読でもわくわくする。
「雁のまわりに落ちついている国がない」という言葉が
気になって仕方がない何度目かの再読。
本筋とは全く関係ないんだけど、「滅びの王」のワードもあることだし、
私が延王大好きだから気になっちゃうのね。
言ってることがまったくぶれていない珠晶も好き。
そう思えるのは『図南の翼』を読んでいるから。
世界観の作り込み方が半端ないことに改めて感嘆。
何度読んでも面白いモノは面白い。
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