きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「楊令伝 5 猩紅の章」北方謙三 (集英社文庫)
一つの大きな山場を迎えた巻。
全ての責は己にある、と言い切れる
童貫の器の大きさを改めて突きつけられる。
冷静であり、公平であり、勇敢である男の言葉は、
何一つ、間違ってはいない。
そんな男が最後の戦いの相手と見定めた敵、
即ち、梁山泊。
その梁山泊のために禁軍の兵力を削ぐと同時に、
呉用の再生でもあった方臘たちの戦い。
たらればを言ったらキリがないけれども。
もしもあのとき、と、違った局面を思い描きたくなる戦いぶりだった。
虎延灼と史進の会話は相変わらず好き。
方臘の軍の最精鋭を迎え入れた梁山泊の戦いぶりがとても気になる。
現代社会で童貫みたいな上司の下で働けたら、
ものすごくやりがいがあるんだろうなぁ、仕事楽しいだろうなぁ、と、
改めて思う。
再読のはずなのに、この巻の内容全部ぶっとんでいたのは、
多分、この巻ラストからの奴のおかげで次巻でカッカしすぎたせいかと(憎)
改めてこの巻を読めて良かった。
色々ありすぎて、感想欄ではとても言い足りない。
唐昇とか花飛麟とか簫珪材とか。
個人的に劉光世がとても気になる。
呉用はみんなに愛されてるなぁ。
「誰もが、自分がいたい場所にいる、というわけにはいかないのだ」
宣賛の言葉が刺さった。
内容(「BOOK」データベースより)
推戴した帝が暗殺され、聞煥章の燕建国の野望は半ばにして潰えた。燕軍は瓦解し、北の戦線は終熄する。梁山泊軍は、楊令の作戦によって河水沿いの地域を一気に制圧した。一方、江南では宋軍による方臘信徒の殺戮が凄惨を極めている。しかし度人の声はなお熄まず、呉用は決死の覚悟で勝利のための秘策を練る。方臘自らが前線に立ち、ついに童貫軍との最後の決戦が始まった。楊令伝、狂瀾の第五巻。
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