きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「楊令伝4 雷霆の章」北方謙三(集英社文庫)
北と南とで起きた混乱の鎮圧に奔走する国を横目に、彼らはひたすらに牙を研ぐ。
今は力を蓄える時。
いずれ来るその日に備えて。
かつての梁山泊からの仲間達の阿吽の呼吸がたまらなく好き。
そして、新しく育った若者たちと次第に呼吸が噛み合ってくる様が感慨深い。
確実に年月は過ぎている。
ただ、そこに在るだけで彼らの心の拠り所だった母との別れ。
私にとっても大きな存在だったのだと実感した瞬間。
酒を酌み交わす彼らの姿にしんみりしました。
呉用はある意味、方臘の傍で新しく生まれ変わっている最中のように思える。
方臘の在り方は認めることはできても、やり方は好きにはなれない。
童貫じゃないけど、方臘の戦はスカッとしない、というか不気味。
とはいえ、そんな方臘の傍にいて、呉用が前より活き活きとしている様には、
よかったね、と言いたくなる。
それにしても呉用の眼帯は白い貝。
白い貝と呉用。
イメージが合致しない……(笑)
内容(「BOOK」データベースより)
岳飛、血海紅河を泳ぎ、花飛麟、騎上身を翻す。西の方、胎山には及時の雨、もはや降らず。南を閙がす凄風の宴。
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