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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「機龍警察 狼眼殺手」月村了衛 (ハヤカワ・ミステリワールド)



派手さはない。
だが、果てしなく重い。
一字一句読み逃すまいと、相当の緊張を強いられながら最後まで項を捲った。
スルリとすり抜ける影。
歯ぎしりしたくなる想いを呑み込んだ直後に思いもよらないところから示された正義の言葉に
涙が滲んだ。
まだ大丈夫、と。
突入班の彼等は多くを語らない。
だが、巨大な陰謀を暴くための捜査をする過程において、
内部での彼らに対する理解と結束が深まった姿に安堵する。
語らぬ彼らのその在り様から学ぶところは多く在るはずだ。
「警察官だ」
その言葉に懸ける特捜部の面々の想い。
暴いて欲しい。
厚顔無恥な輩の罪を。


「本当の悲劇は、ほとんどの国民がそのことに無自覚であるという事実だ」
この言葉を心に刻む。
私には関係ない。
今が平穏ならそれでいい。
それじゃダメなんだよね。
何もできないにしろ、知ろうとすらしないことには何も変わらない。始まらない。
このシリーズは力いっぱいおススメしたい。
読む本に迷ったら『機龍警察』を。(笑)


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