きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「機龍警察 自爆条項〔完全版〕」月村了衛 (ハヤカワ・ミステリワールド)
塗り重ねられた嘘。
だが、嘘を重ねたことよりも、気づけなかったことの方が問題。
彼女にとって妹が唯一の肉親だったように、
妹にとってもまた、彼女が唯一の肉親であり、拠り所であったことに。
気づいたところで彼女の手は既に血で汚れていたけれども。
悔恨は一生拭えない。
糾弾されるべき罪も消えない。
彼女の虚無の下に秘められていた過去が突き刺さって痛い。
そして、二重三重に張り巡らされる陰謀の渦。
傷だらけになっても屈しないで欲しい。
その姿の見えない卑劣な「敵」に。
気負うことなくどこまでもプロフェッショナルである姿がとても好き。
何が残念かって……
単行本ではまだレビュー書いてなかったはず!と、
張り切って引っ張り出してきて、重いなーと思いながら読み進め、
ほぼ読み終わりかけた時にかつての自分の単行本での感想を発見した時のがっかり感。
ボケるにもほどがありますね~。
だったら軽い文庫にすればよかったー!
というわけで、今回は文庫→単行本→単行本での再読。
PR
COMMENT