きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「機龍警察 未亡旅団」月村了衛(早川書房)
【殺した子供に倍する数の悪党を俺は殺した、
だから帳尻は合っている、悪いがそれで勘弁してくれ】
過去の積み重ねの上に現在がある。
語られる由紀谷の人生に心を動かされた者たちは、自らの過去に何を思ったのか。
慈愛に満ちた母が子を食らう鬼となった。
殺戮を止めるために、甘んじて受け入れた裏切り者の烙印。
救いたいと願った仲間から一生涯狙われ続ける命。
だが、彼女の決意は揺らがない。
由紀谷に綴った約束を果たしてほしいと、願ってやまない。
そして城木が背負うこととなった重い枷。
知らなければよかった真実。だが、直視しなければならない己の貌を映す鏡。
父の断罪が胸を抉る。
潰されないでほしい。救いようのない現実に。
感傷的なレビューになってしまいましたが……
事件を止めようと奔走する人たちを邪魔する「敵」に腹が立って
みんなの背負ったものが痛々しすぎて、やるせない読後感でした。
途中で止められなくて一気読み。
続き、気になる~~~><
内容(「BOOK」データベースより)
チェチェン紛争で家族を失った女だけのテロ組織『黒い未亡人』が日本に潜入した。公安部と合同で捜査に当たる特捜部は、未成年による自爆テロをも辞さぬ彼女達の戦法に翻弄される。一方、特捜部の城木理事官は実の兄・宗方亮太郎議員にある疑念を抱くが、それは政界と警察全体を揺るがす悪夢につながっていた―世界のエンタテインメントに新たな地平を拓く“至近未来”警察小説、衝撃と愛憎の第4弾。
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