きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「沖晴くんの涙を殺して」額賀澪(双葉社)
絶望のどん底に突き落とされてもなお、生きていかないといけないのならば。
あらゆる感情を削ぎ落してしまった方が、楽に前に進むことができるだろう。
けれども。
抱えていることがどんなに苦しくても、それらすべては失くしてしまってよいものではなく、
この先を誰かと時間を共有しながら生きていくために必要なもの。
「乗り越えるのではなく、溶けていく」という言葉にはものすごい説得力がある。
どんなに話がしたいと思っても、死者は問いかけには答えてはくれない。
それでも。
話したい、と思える誰かに出会えたことは哀しみ以上の幸いがある。
一度きりの人生だからこそ、QOLは大事にしたい。
……って、これ『ライオンのおやつ』を読んだ時も書いたな。
ま、意見は変わらないってことで(笑)
余命宣告されてからの強烈な副作用のある薬は、
私も京香と同じく選択はしない。したくない。
登録2222冊目。
胸に染み入る良い作品と出会えました。
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