きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「雪原の月影 三日月」月夜(リブレ)
世界観が破綻なく細密に作りこまれた作品は、気持ちよくのめり込める。
廃嫡された皇太子が領主に任じられたたのは、荒廃しきった領地。
村同士でいがみ合い、生きることに疲弊しきった人々が暮らすその土地を
豊かな領土に再生してこうと奮闘する過程が丁寧に真に迫って描かれていて
本当に面白い。
理不尽に見舞われたエルンストが己の人生を肯定的に捉えることができたのは、
愛を交わし合う伴侶・ガンチェに出会えたから。
この二人はこの先乗り越えなければならない大きな問題を抱えている。
政治的な側面と恋愛面がバランスよく描かれていて一気読み。
明日休みで良かった(笑)
国を支える国民がいるから国が成り立つ。
このことを蔑ろにする施政者は、いずれ己の首を絞めることになる。
ってか、そうなればいい。
自らを鍛えようとするエルンストを必死で阻むガンチェの態度は私的にはマイナス。
自分でできることを増やすことは自らを助ける術になるんだよ?
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