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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「灼光―神尾シリーズ2」北方謙三 (集英社文庫)



心は自由だ。
何者にも縛られない。
男には男の、女には女の動機があり、理由がある。
誰に強制されたわけでもない。
自分にしか意味のない理由で彼らはそこにいる。
乾いた灼熱の大地、アフリカに。
たとえそれが命を懸けた選択であったとしても、
それは、彼ら自身で決めたこと。
だから彼らは、頑ななまでにまっすぐ突き進む。
自らの心に誓った使命を果たすために。
係った者たちの心に傷を刻んだエンド。
だけど、明日を迎えた彼らは生き続ける。
血を流し続ける心。
「大丈夫ですよ」
その言葉が、強がりではなくなる日がくるといい。


水滸伝を読んできたおかげで「死域」という言葉がどうしたって出てくるシーンがある。
燕青の姿が神尾と重なった。
ほんのちょっとだけ触れられる神尾と秋月の10円でのナイフのやり取りがとても好き。
この表紙、読後に見ると込み上げる思いがひとしお。


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