きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「狂血(immigrant and illegal immigrant, and imposter)」五條瑛 (双葉文庫)
血生臭い巻に相応しいタイトル「狂血」。
各所で燻る不穏な気配と連鎖するかのように、
出会ってしまったことで破滅へと傾いていく彼らの運命がなんとも言い難い。
大きく括ればみな「人類」。
だが、そこに人種や国籍といったモノが付帯することによって、
相容れない存在となってしまう。
相容れなさに拍車をかけているのが「裏口」ルートの入国。
これをどうにかしようとするとワールドワイドな話になるので割愛。
同じ人種でも血で血を洗っているわけで、状態はもはやカオス。
およそ半世紀前から撒かれていた革命の種。
根底にあるのは悪意か、大義か?
いや、それこそ狂気なのか。
櫂にとって釜崎に出会ったことは不運。
だけど、亮司に出会ったことは?どっちだろう。
芸術は人の命と引き換えにしてまで生み出すものではないんだよ。
……と言い切っちゃうのはきれいごとかな?
本編の感想は単行本の方で投稿済み。
文庫の書下ろし短編のタイトルは「Love Rose,Love lost」
『恋刃』でひっかきまわされたプロローグの余波がここでもガツンと。
そして謎が判明する。
おまえかー!
想定外だったよ。
いや、ほんとこのプロローグ構成すごいわ~。
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