きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「男たちの荒野」北方謙三(角川文庫)
「ハードボイルドとは?」と問われたら、
「俺が書いているのがハードボイルドだ」と断言する著者。
私にとってのハードボイルドは北方謙三と同義だ。
そして、北方と言えば『ブラディ・ドール』と『水滸伝』が私の双璧。
本書は『ブラディ・ドール』好きにはたまらい一冊だと思う。
他者が語る作品や作者には実は興味がなくて、
読本的なものは敬遠してきた私が言うんだから間違いない。(←北方的に断言・笑)
四章の「抜粋」だけでも、私にとっては価値がある。
作中人物から見たそれぞれの人となり。関係性。
彼らの好んだ酒。服装。
等々が窺い知れて、気持ちがザワザワする。
北方現代物読みの友だち本書のどこにひっかかって
『水滸伝』を読む気になってくれたのかは判明しました。(笑)
現代物・時代物と括らず「北方謙三」というカテゴリーで彼の作品に触れてもらいたいと、
個人的には思います。
どれもこれも「核」は一緒だと思うので。
そしてこの本は、作中の人物たちの飲み方を真似て、お酒が飲みたくなる本です。
内容(「BOOK」データベースより)
“ブラディ・ドール”、癒されぬ傷を持った男たちの酒場。そこには幾多の闘い、死があった。死んでいった男たちに墓標はない。だが私の心に、彼らの猛き魂は永久に生き続ける。友よ、同じ荒野を生きたけものよ、私はおまえを忘れない。そして今こそ、おまえの碑銘を刻もう―。不朽のハード・ボイルドシリーズ、“ブラディ・ドール”。己の掟に生き、心引き裂く闘いにあえて挑んだ者たちの物語が、今ここに集約される。著者が語るシリーズ誕生秘話から、荒野を駆けた男たちの軌跡、そして作中を彩った登場アイテムまで、すべてのエッセンスを分析し収録した熱き魂の聖典。
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