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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「白銀の墟 玄の月 第四巻 十二国記」小野不由美 (新潮文庫)



手が届くかと思った光。
一度抱いた希望が叩き折られた瞬間の絶望は、
苦難に耐えていた時以上に堪えることを知っている。
次々に失われていく命。
それでも。
それでも彼らは、諦めなかった。
覚悟の決意を口にする彼らの想いが刺さる。
たとえ血路であろうとも、それがどれほどの負荷になろうとも、
主につながる道を自らの手で切り開いた泰麒。
決して他者を頼ろうとしなかった彼の気持ちに感服。
阿選。
覚悟を持って事を成すってそういうことなんだよ。
誰も責めることのなかった驍宗。
満身創痍の王と麒麟の築く未来に想いを馳せての読了。→


頁を閉じても、まだその先を読みたい想いに囚われたまま、気持ちは戴を漂っている。
全四巻。これだけ読んでもまだ読みたい。
早く先が知りたいと思って読み進めたけど、
終わりが近づくにつれてまだ足りない、もっと、と。
空白の6年を丁寧に描写してくれたからこそ、李斎らと共に旅をしている気持になり、この先も国を建てなおすであろう彼らと共に歩みたいと思ってしまう。
至福の読書時間でした。

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