きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「空想オルガン」初野晴(角川文庫)
【俺たちは金を奪っているんじゃない。 親のこころを奪っているんだ】
「胸を張れ。顔を上げろ。諦めるんじゃないぞ」
幾通りもの選択肢のある高校生たちの未来。
躓いても挫折しても遠回りしても、彼らには辛い今を支えあう仲間がいて、
希望に満ちた未来がある。
自分にできることを懸命にやりながら、仲間たちを思いやる彼らの姿は
本当にキラキラしていて素敵だ。
吹奏楽で東海大会まで出場できた彼らの物語に添うように、今巻から登場した一人の大人がいる。
家族と縁を切り、自分を救ってくれた友人を亡くした彼は、
こんなはずじゃなかった、というどうしようもない現状で諦念したように足掻きながらも、
友達の母を救い、自分を思いやる知人の一面を垣間見、失ったと思っていた肉親の想いを知った。
彼の物語は泣けて仕方がなかった。
今作は全編にわたって家族の愛情が溢れているストーリーだったと思う。
内容(「BOOK」データベースより)
穂村チカは、憧れの草壁先生の指導のもと、吹奏楽の“甲子園”普門館を夢見る高校2年生。同じく先生に憧れている、幼なじみの上条ハルタと、恋のさやあて(?)を繰り広げながらも、夏の大会はもう目前。そんな中、どうも様子がおかしいハルタが、厄介な事件を持ち込んで…!?色とりどりの日常の謎に、頭脳明晰&残念系美少年ハルタと、元気少女のチカが立ち向かう!絶対に面白い青春ミステリ、“ハルチカ”シリーズ第3弾。
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