きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「空飛ぶタイヤ 下」 池井戸潤(講談社文庫)
【しかし、期待したものをすべて失った今、この状況を打開できるとすれば
自分しかいないのだということを、あらためて赤松は悟ったのだ。】
社員のため。家族のため。
巨大な力に決して屈せず、戦い続けた赤松に差し掛かる光。
赤松を見捨てた銀行。救いの手を差し伸べた銀行。
見限った人たち。支えになってくれた人たち。
腐敗組織の中にも杉本や沢田や小牧のように、社の現状をなんとかしようと模索する人たちがいる。
そしてもはや組織にとって害悪でしかなかった悪しき連鎖の中にいた幹部たち。
皆、同じ人間。
人は間違う生き物で、完璧を望むことは酷だけれども。
正しく在りたいと願うことはできると思う。
誰も傷つけることなく、ただ、正しく在りたいと。
諦めずに奔走した赤松の努力が実って本当に良かったと思う。
内容(「BOOK」データベースより)
事故原因の核心に関わる衝撃の事実を知り、組織ぐるみのリコール隠しの疑いを抱いた赤松。だが、決定的な証拠はない―。激しさを増すホープグループの妨害。赤松は真実を証明できるのか。社員、そして家族を守るために巨大企業相手に闘う男の姿を描いた、感動の傑作エンターテインメント小説。
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