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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「背後の足音 下」ヘニング・マンケル (創元推理文庫)

「幸せそう」と犯人が評した彼女は、果たして本当に幸せだったのか?
誰しもがいろんな感情を抱えて生きているのに。
笑っているから幸せとも限らないのに。
あまりにも理不尽な理由が腹立たしいけど、
彼にはこちらからの言葉は何も響かないんだろうね。
会社での繋がりなんて表面的なもの。
生きていれば知られるはずのなかったことを
死後色々と暴かれることになってしまった被害者の彼は何とも居たたまれない。
警察官であることを迷い、辞めてしまおうかとまで思ったヴァランダーの、
今回の事件の後の静かなる決意。
満身創痍で社会の亀裂に立ち向かっていくのだろう。


解説で「シリーズ初期の三つの長編と言う壁を乗り越えてこそ、この警察小説の醍醐味を十分に味わうことができる(つまり、初期三作の途中で挫折する人が多いということ)」と記載してあって。
銀河英雄伝説を読むときに「最初の序章をクリアできるかどうかが問題だ」という話になったことを思い出してみました。
とにかく読んで欲しい一心で「序章飛ばしてもいいから先に進んで!」と、勧めていた人たちもチラチラと。(笑)
私も布教しまくったなー。
高校の時にドハマりしていまだに大好きな作品。

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