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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「逃れの街」北方謙三(集英社文庫)



【過ぎたことを考えたくはなかった。
 終わってしまったことからは、なにもはじまらない】

鮮烈な刹那。
いつか、終わりの来る明日。
けれども、いまはただ、この雪の中で今日をやり過ごしたい。
小さなぬくもりと共に。
当たり前の日常を繰り返していくはずだった。
ふいに訪れた同郷の男。
恋に落ちたと思っていた女。
そこから繰り出す歯車。
一度押されてしまった烙印。
それが誤りだったとしても。
一度噛み違えた歯車は、どこまでも噛み合わずにギシギシと軋んでいく。
幸二と過ごすことで、次第に子供らしさを取り戻していくヒロシ。
だが、二人が共にいられる時間は刻々と失われていく。
雪で覆われた軽井沢。
一切の言い訳をしなかった男の終着点。


ラストの黒木があまりにも粋すぎて、くぅぅぅ、と、痺れました。
なんだろう?
痺れすぎて上手い言葉が出てきません(笑)
あまりにもイロイロ読みすぎて、再読ではない北方現代物って、相当久しぶりに読みましたが。
キタコレ!!という北方作品に出逢いました。




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