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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「鬼やらい 上・下」小松エメル(ポプラ文庫)





【他人を幸せにできる者だけが、己も幸せにできるのだ】

再び喜蔵の元に現れた小春。
前巻ですこしは丸くなったかと思った喜蔵は相変わらずな様子。
人間・妖怪含め、なんだかんだ周りのみんなに気にかけてもらえるってことは、
幸せなことなんだよ、と喜蔵に言いたい。
それでも己を顧みて一歩でも半歩でも前に踏み出ようと決意したところまではいいけれども、
この期に及んで天邪鬼っぷりを発揮して硯の精になんてことを!!
ものすごく気になりつつ下巻へ……

語られる硯の精の過去。
心優しく聡明だった少年との出会いと別れ。
この時係わった人たちが本当に良い人たちばかりで、胸にジンときた。
多門に振り回されながらも、己の心と向き合い、少しずつ頑なさを解いていく喜蔵。
なんだかんだ喜蔵が心配で手を貸してしまう小春は、
やはり喜蔵にとっては福の神なんだと思う。
それでも、彼はこちら側のものではなく、あちら側に帰っていく者。
賑やかな毎日が続くことを期待しそうになるけれども、それはかなわない。
だが、喜蔵はひとりではない。上下巻で対になっている表紙がとても素敵。

内容(「BOOK」データベースより)

厄介な「居候」が百鬼夜行に帰って以降―再会した妹に「共に暮らそう」と言い出せず、むなしく日々を過ごす喜蔵は、多聞と名乗る男と馴染みになる。優雅な声音と物腰で女性を虜にする多聞だが、喜蔵が営む古道具屋で買うのは、なぜか付喪神の宿る品ばかり。同じ頃「女性だけを狙う妖怪が出没する」との噂が浅草を賑わせており…。文明開化の東京で、凸凹コンビが妖怪沙汰を万事解決?大好評を博した『一鬼夜行』シリーズ第二幕前編。
内容(「BOOK」データベースより)

謎の男・多聞に、硯の精たち付喪神が宿る古道具を売ってしまった喜蔵。多聞の正体は、体中にある目で他人を操ることができる妖怪・百目鬼だった。帰ってきた小春から硯の精の悲しくも数奇な過去を聞いた喜蔵は、己のふがいなさを痛感する。二人は付喪神たちを取り戻すべく、「もののけ道」を通って多聞の屋敷に乗り込むことに…。文明開花の東京で、凸凹コンビが繰り広げる人情妖怪譚第二幕、完結編。

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