きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「鳥影 ブラッディ・ドール8」北方謙三(角川文庫)
【パパにいま、翼をあげたいよ】
これは父と子の物語。
太一と義理の父である中西、そして太一と実の父である立野。
中西の死をきっかけに、三年ぶりに息子と再会した立野が示した真摯さと漢気。
最初は距離をおき、探るように立野を見ていた太一だったけれども、
「立野さん」から「パパ」へ。
呼び方と一緒に変わっていく太一の立野に対する思い。
二人が親子の絆を取り戻していく様は胸に迫るものがあった。
抱えた秘密のために、子供ではなく、男であらねばならなかった太一。
そんな重責を太一に背負わせた中西と、その重さから解放しようとした立野。
必死の思いで悪意ある者たちの手から逃れ、それは、叶うはずだったのだ。
それなのに……
誰かのために奔走する。
ブラディ・ドールの男たちは健在でした。
内容(「BOOK」データベースより)
男は、3年前に別れた妻を救うために、その街へやって来た。「なにからはじめればいいのか、やっとわかったよ。殴られた。死ぬほど殴られた。殴られたってことから、俺ははじめるよ」妻の死。息子との再会。男はN市で起きた土地抗争に首を突っ込んでいき、喪失してしまったなにかを、取り戻そうとする。一方、謎の政治家大河内が、ついにその抗争に顔を出し始めた。大河内の陰謀に執拗に食い下がる川中、そしてキドニー。いま、静寂の底に眠る熱き魂が、再び鬨の声を挙げる。“ブラディ・ドール”シリーズ第8弾。
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