きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「Aではない君と」薬丸岳 (講談社文庫)
誰に助けを求めることもできないまま、
無限に続くかと思われる苦しみから逃れるために、
14歳の子どもに何ができるのか。
正直、大きな何かが出来るわけではないと思う。
そもそも、
大人が子どもときちんと向き合って寄り添うことができていたなら、
多分、こんなことにはならなかった。
だが、それは理想論。
事件は起きてしまった。
「何故?」の理由が見えてくるにつれ、心が重くなる。
そもそもの発端はどこにある?と問われたのなら、
「ここ」と一点を示すことは決してできない事件。
親や友だちや世間に。
追い詰められる子どもがいなくなることを願ってやまない。
「心とからだと、どっちを殺した方が悪いの?」
修羅の渦中にある子どもに問われたら、答えることに窮する問い。
理屈では吉永の言うことは正しいとは思っても、
いじめに耐え続けた子どもに対して断言することは難しい。
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