きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「神の手」望月諒子 (集英社文庫)
なんで掘りに行っちゃったんだろう?と首を傾げる。
余計なことさえしなければ発覚しない犯罪。
だけど、ドーンと構えてはいられない。
うん。後ろ暗いところがあれば落ち着かないよね。
あんな風に追い詰められると確認せざるを得ない心理になるのかな?
もしくは、諦念と覚悟。
一人の作家が生み出した作品からの抜粋を随所に散らしながら展開していく物語。
そこにあるのは狂気か、計算されつくした正気か。
地道に真実を追い求めた彼女の実直さと男の妄執とが暴きだした真実。
一緒に追い詰められていくかのような臨場感と迫力のある作品だった。
冒頭での「和歌山県 白浜の海を望む断崖」の描写に
あ、行ったばっかり!と情景がリアルに浮かびました。
絶妙なタイミングで読んだなぁ。
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