忍者ブログ

きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「クヌルプ」ヘルマン・ヘッセ(新潮文庫)



静かに、とても静かにこみ上げる涙。
ヘッセの物語には濁りがない。
清らかな水のように心に沁みる。
さすらい続けたクヌルプの人生。
彼の魂は孤独を訴えかけるけれども。
彼の周囲は愛にあふれていて、誰もが彼に手をさしのべる。
心からの善意と親しみで。
「死」はいずれ誰しもが直面する事象。
その前に故郷に帰りたいという彼の願い。
辿りつけたことに安堵する。
神さまとの対話で顧みる彼の半生。
あるがままに、思う通りに生ききったのだと、
微笑むことのできるおだやかさが、とてもやさしい。
そして、最後の一文を噛みしめる。
ある意味、理想。

繰り返し読みたい作品。
心の中が清らかになった気がする不思議。(笑)
そして、ここまで読んでくると、時々「ん??」ってなる高橋訳も楽しいスパイス。


拍手

PR
  

COMMENT

NAME
TITLE
MAIL (非公開)
URL
EMOJI
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
COMMENT
PASS (コメント編集に必須です)
SECRET
管理人のみ閲覧できます
 

カレンダー

10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 5 6 7 8
11 12 13 15 16
18 19 21 23
24 25 26 27 28 29 30

フリーエリア

プロフィール

HN:
みやこ
性別:
非公開

バーコード

ブログ内検索

P R

Copyright ©  -- きままに読書★ --  All Rights Reserved

Design by CriCri / material by DragonArtz Desighns / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]