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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「ケルトの封印 上・下」ジェームズ・ロリンズ





【危険にさらされているのは、人類の未来。
 手に入れなければならないのは、その運命を制御する力。】

近い将来必ず起こりうると予測される地球規模の人口増加による食糧危機。
だったら自分たち以外の人間を減らしてしまえばいい、という
傲慢な視点に則った実験から端を発する物語。
人間は創意工夫によって困難を乗り越える力を持っていると思うんだけどなぁ。

数日間の間に凝縮されたあまりにも濃密な出来事。
次々と展開される事象にひっぱられるように読み進めました。
一つの事件が収束するたびに、増えていく心の傷。
彼らがシグマという組織に身を置く限り、
その傷を抱えて生きていかないといけないんだろうなぁ…
同情はできないけれども、セイチャンの生き方が痛々しい。
彼女もまた、自らの犯した罪を背負って生きていかなければならない人間の一人。
それでも、レイチェルに謝ることができてよかったと思う。
真剣なんだけど緊迫感のないコワルスキの存在が本当に癒しだわ(笑)
新たなる戦いを示唆しながら次巻へ。

個人的には「存在するものの公表されないように圧力がかけつづけられている」
という、ミツバチ大量消失の謎が気になる……

内容(「BOOK」データベースより)

ヴァチカンのサンピエトロ大聖堂での神父、アフリカ・マリ共和国の難民キャンプでのアメリカ人大学生、アメリカのプリンストン大学での大学教授―三つの大陸で起きた三つの殺人事件には、ある共通点があった。シグマフォースのグレイ・ピアースは、ヴァチカンでの事件でおじが巻き添えになった元恋人レイチェルの依頼でイタリアに飛び、渦巻模様と円環の謎を追う。一方、マリで犠牲になった大学生の父親である上院議員の要請で調査を進めるペインター・クロウは、遺伝子組み換え作物を手がけるノルウェーの企業が事件の裏に存在することを突き止めた。だが、調査を進めるグレイとペインターに、炎と氷の脅威と裏切りの罠が迫る。「ドゥームズデイ・ブックの鍵」を巡り、シグマとギルドとの争奪戦の火ぶたが切って落とされた。

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