きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「ゴッドファーザー 下」マリオ・プーヅォ(ハヤカワ文庫NA)
【人生はこんなにも美しい】
上巻は家族の物語。
そして下巻は戦いの物語。
揺るぎない絆がある一方で、昨日肩を抱き合っていた仲間を弾く裏切りがある。
愛には愛を。忠誠には報酬を。裏切りには死を。
彼らの棲まう世界は、かくも厳しく、かくも公平だ。
故に、水面下で秘密裏に進行した復讐への準備。
たとえ、愛する者がその行為によって悲嘆にくれたとしても。
横っ面を張られたままではいられないのだ。
守るべきは家族。組織。総括しての「ファミリー」
故に与えられる「ゴッドファーザー」の称号。
決して感情的になることなく、そして時を逸することなく、
誰もが認めざるを得ない状況下でその称号を見事に継承したマイケル。
ケイの祈りが彼の歩く道を清めてくれますように。
壮大な物語に読了後呆然。
頭角を現したマイケルのかっこよさったら!
改めて冒頭の無邪気に身を寄せ合っているマイケルとケイの姿と、
ラストの二人の姿を見比べるとちょっと胸が痛いけど。
同じところにとどまったままではいられないのが人間。
安らぐ時間はないかもしれない。
だけど、進んだ時間の先に、二人なりの幸せがありますように。
内容(「BOOK」データベースより)
ニューヨーク五大ファミリーを巻きこんだ全面戦争は、コルレオーネ家の長男ソニーの死によって終結した。ドン・コルレオーネはシシリーに潜伏していた三男マイケルを呼び戻す。やがてファミリーの後継者となったマイケルは、ドンが死を迎えると直ちに壮絶な復讐戦を開始した…アメリカを陰で支配する巨大組織マフィア。現代社会が喪失した血縁と信頼による絆がそこにはある。愛と血と暴力に彩られた壮大なる叙事詩。
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