きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「ザ・ボーダー 下」ドン・ウィンズロウ (ハーパーBOOKS)
「いったいどうしてこんなことになったのか」
もちろん要因は一つではない。
いくつもの欲と闇が絡み合って構築された泥沼は、
人々の命を絡めとり、呑み込んでいく。
そしてそれは、メキシコの問題であり、アメリカの問題でもある。
犯罪は取り締まるべきもの。
それなのに、その犯罪を正そうとした者たちが、何故こんなにも疲弊しきっているのか。
漂う無力感と虚無感と憤りは、それが現実であることと、
それ故に問い続けなければならないことを物語っている。
アメリカの国民でありながら、メキシコの麻薬組織とアメリカの中枢と戦ったアート・ケラー。
圧巻の物語。
私が読メに登録してきた中で、多分一番分厚い小説。
これを越えるのは京極しか思い浮かばない(笑)
以下ネタバレ。
カランを取り戻したノーラの在り様がとてもカッコよかった。
シレロ、ホントに頑張ったね。お疲れさま。
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