きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「ビッグ・ノー・ウェア 上巻」ジェームス・エルロイ
狂気を孕んだ1950年のロサンゼルス。
彼は考える。
犯人は何故そんなことを?
密室で彼らは策謀を巡らせる。
どうやったら名声を?
異常殺人事件を追う彼と、出世欲のためにアカ狩りを目論む彼ら。
そして、『ブラック・ダリア』に引き続き、チラつくギャングの存在。
まったく異なる目的のために動いていた彼らのベクトルが、
少しずつ重なっていく。
そして、邂逅。
利害の一致から同じ軌道に乗った彼らが、
この先、どんな糸を辿り、どんな真相に行きつくのか。
すべては下巻を手に取ってみなければわからない。
良くも悪くも個性的な彼らと共に、下巻へ。
『怒りの葡萄』の時代の延長に、この時代がある。
そして『二進法の犬』や『老犬シリーズ』を彷彿とさせる単語がチラホラ。
この時代とほぼ同じ時代に日本には高樹がいたと思えばなんだか感慨深い。
登場人物の多さと、伏線を見落としてはなるまいという思いから行きつ戻りつして、上巻読了。
内容(「BOOK」データベースより)
1950年、正月―共産主義の脅威に怯えるLA。異常殺人を追う若き保安官補アップショー、アカ狩りで名声を狙う警部補コンシディーン、暗黒街の始末屋ミークス。策謀と欲望の迷宮で翻弄される三人の男たちは、暗い道の果てに何を見るのか?傑作「LAコンフィデンシャル」前夜を描く「暗黒のLA四部作」その二、待望の文庫化。
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