きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「緋色の研究」コナン・ドイル (新潮文庫)
この項数でのこの読み応え。
シリーズ第一作目にあたる本作品では、
ホームズとワトソンの出逢いが描かれるのと同時に、
一人の男の悲劇的な人生が描かれている。
第一部から第二部への見事な暗転。
イギリスのベーカー街からゴールドラッシュのアメリカへ。
そして再び舞台はイギリスへ。
唸るしかない構成だった。
胸に抱いた想いを遂げるために膨大な時を費やした男の人生が
とてもやるせない。
ホームズの観察眼に基づいた推理力には、
ワトソンと一緒に驚き、感心するばかり。
良いコンビっぷりを発揮しはじめた二人のこの先の物語を追いかけたくなった。
最初に『奇岩城』を読んでしまったばっかりにアンチ・ホームズになってしまい、
アルセーヌ・ルパンはほぼ読破したものの、ホームズはほぼ手つかず。
……だったことに感謝。
今、こんなにわくわくしながら読めるから!
「いいよ、ホームズ」と、いま言えるのも、きっと過去からの積み重ね。
だから読書っておもしろい。
【ガーディアン必読 65/1000】
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