きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「耳ラッパ~幻の聖杯物語」レオノーラ・キャリントン(工作舎)
おばあちゃんっ子だった私は、読み始めた直後は家族のマリアンに対する仕打ちに
憤っていました。
92歳の彼女が追いやられたのは老人ホーム。
読み進めるうちに、思いやりのない家族と意思の疎通のない生活をつづけるよりは、
同じような境遇の仲間と暮らす方がよっぽど楽しいのじゃないかと思いは変わります。
経営者の理不尽には納得がいかないものの、
彼女の暮らしぶりはそこで落ち着くかと思いきや。
彼女が手にした不思議な本と、ホームで起こった事件を契機に
私の想像力なんて及ばないところへ吹っ飛んだ、奇想天外な世界に物語は広がり、
最後はワクワクしながら頁を閉じました。
今まで読んだことのない類の本。面白かった!
老婦人たちがとてもお洒落。
そしてカルメラのマリアンに対する友情がとても素敵。
カルメラはこの物語の影の功労者だと思います。
内容(「BOOK」データベースより)
老女マリアンが友人から贈られた奇妙な耳らっぱを手に、老人ホームで痛快な冒険を繰り広げる。92歳のアリスの大冒険。
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