きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「高い砦」デズモンド・バグリィ(ハヤカワ文庫NV)
【我々はまだ生きている。
血が男の中に流れている限り、不可能ということはないのだよ】
直面した事態を打開するためには、全力で臨まなければならない。
理不尽な死を黙って受け入れるわけにはいかない。
性別も年代も職業もバラバラな九人が
知恵を振り絞り、勇気を奮い起こし、命を繋ぐために
戦闘を生業とする男たちと対峙する。
荒唐無稽な戦術は何もなく、彼らは彼らなりにできることを懸命に模索する。
組み立てられた投石器。
命がけの雪山越え。
震えながらも武器を手にした彼女。
臆病な彼が見せた勇姿。
ラストに向けて高まる緊張感。
戦いを知る男たちが歯を食いしばって見せた闘志。
満身創痍の彼らにあたたかな食事と穏やかな休息を。
そして死者の魂に安らかな眠りを。
極上の冒険小説。
一気に読み切ってしまうおもしろさでした。
「我々はまだ生きている。
血が男の中に流れている限り、不可能ということはないのだよ」
このアギヤルの言葉に、彼の政治家としての不屈の魂を見た気がしました。
諦めちゃだめだよ、というメッセージに自分なりに置き換えて、明日も頑張ろうと思います。
内容(「BOOK」データベースより)
旅客機がハイジャックされ、操縦士のオハラはアンデス山中の高所に無謀な不時着を強いられた。機体はひどく損傷し、犯人らは死亡。かろうじて生き残ったオハラたち九名は、高山病に苦しみながらも救助を求め山を下り始めた。そんな一行を、突如銃撃が襲う。一体誰が、何のために?背後は峻険な峰々。絶体絶命の窮地に陥った彼らは、驚くべきアイデアでこれに挑むが…壮大な自然に展開する死闘。冒険小説史上屈指の名作。
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