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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「LAコンフィデンシャル 上」ジェイムズ・エルロイ(文春文庫)



出世欲。偏見。嫉妬。
歪んだ使命感。衝動的な暴力。
泥臭さ満載のロス市警の警官たち。
彼らは平気で嘘をつき、自分の都合の良い話をでっち上げても、
自分自身に対しては率直で、嘘はついていない。
だから、彼らの行為に眉を潜めても、嫌悪するには至らない。
それぞれが掲げる正義があって、それが噛み合わないものだから、
同じ事件を扱っていても、真っ向から対立するハメになる。
ありえない仮定だけど、彼らが同じ方向を向いて同じ志を抱いたら、
とてつもない力を発揮できそうなのに。
ちりばめられた伏線が時々カチリとはまりながらも、
幾つもの謎と混乱を抱えたまま、次巻へ。

前作でもそうだったけど、導入部の
登場人物の多さに整理がつくまでは、なかなかに大変でした。
とはいえ、気づけば途中からは一気読み。
こちらの作品はできれば『ビッグ・ノーウェア』からの流れで
読んで頂くことをおススメします。
今回印象に残った単語ナンバーワンは「メリケンサック」。
アメリカ警察の支給品に「メリケンサック」あるの!?←ありません。


内容(「BOOK」データベースより)

賄賂、密告、拷問、虐殺…あらゆる悪行を身にまとって、50年代暗黒絵図を織りなすロス市警のタフな面々。血塗られたクリスマスからナイト・アウルの虐殺へ、血まみれのLA50年代ふたつの大事件。

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