きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「笑う男」ヘニング・マンケル (創元推理文庫)
前作の事件で心を病み、辞職を決意したヴァランダーを刑事へと引き戻したのもまた、
事件だった。
正体の見えない殺人者、証拠のない容疑者をどのように追い詰めていくのか。
一つ一つの事象をコツコツと調べ上げていくその過程が興味深く面白い。
とてもとても楽しく読んでいたのですが。
ラストちょっとだけ失速。
一人で突っ込むのは目をつぶるとして、
警察関係者ではない人間をあんな形で捜査に巻き込むのはやっちゃいけないと思うんだよね。
このシリーズの何がおもしろいって、
登場人物の生活感や人間性がしっかり伝わってくるところ。
なんだかドラマチックなところで終わったので続き気になる~!
霧の中の運転超怖い。
まだ夜も明けきらない明け方の高速で、一気に立ち込めてきた霧に視界が悪くなり、
前の車のテールランプしか見えなくなった恐怖。
トンネル大嫌いだけど、トンネルがありがたいと初めて思った瞬間。
次のSAにたどり着くまでヒヤヒヤだったわ~。
さて。
次作はいよいよガーディアン選書の『目くらましの道』。
私、シリーズ途中から読むのがどうしてもできなくて最初から読む以外の選択肢がなかったわけですが。
このシリーズはそれで正解。
事件だった。
正体の見えない殺人者、証拠のない容疑者をどのように追い詰めていくのか。
一つ一つの事象をコツコツと調べ上げていくその過程が興味深く面白い。
とてもとても楽しく読んでいたのですが。
ラストちょっとだけ失速。
一人で突っ込むのは目をつぶるとして、
警察関係者ではない人間をあんな形で捜査に巻き込むのはやっちゃいけないと思うんだよね。
このシリーズの何がおもしろいって、
登場人物の生活感や人間性がしっかり伝わってくるところ。
なんだかドラマチックなところで終わったので続き気になる~!
霧の中の運転超怖い。
まだ夜も明けきらない明け方の高速で、一気に立ち込めてきた霧に視界が悪くなり、
前の車のテールランプしか見えなくなった恐怖。
トンネル大嫌いだけど、トンネルがありがたいと初めて思った瞬間。
次のSAにたどり着くまでヒヤヒヤだったわ~。
さて。
次作はいよいよガーディアン選書の『目くらましの道』。
私、シリーズ途中から読むのがどうしてもできなくて最初から読む以外の選択肢がなかったわけですが。
このシリーズはそれで正解。
「白い雌ライオン」ヘニング・マンケル (創元推理文庫)
殺された理由は、道に迷ったから。
なんて理不尽な!
いや、これ、犯人どうやって見つけ出すの?
と思ったら、そんな範疇に留まる物語ではなく。
これは刑事ヴァランダーの物語でもあり、
国内に大きな問題を抱えた南アフリカの物語でもある。
犯人の追跡と同時に進行するのは、
ネルソン・マンデラの暗殺計画と阻止。
情報量の多さに脳内フル回転で読み切ったのは、
抜群におもしろく、そしてどこか哀愁の漂う物語だった。
単一民族国家で生きてきた私には遭遇することのないであろう人種問題。
白人でも黒人でもなく、アフリカ人である。
誰もがそんな認識でいられる世界であるといい。
プロローグを読みながら、あ、これ『シグマフォース』シリーズっぽい!
と、既視感。
だけど、本作の登場人物たちはシグマフォースみたいに殺しても死なない超人ではなく。
人間味あふれる一般社会で生きる人たちで。(一部例外アリだけど)
そんな彼らが必死で自分の職務を全うしようとする姿に思わず力が入る。
疲れ果てたヴァランダーに届けられた同僚たちのやさしさがあたたかい。
なんて理不尽な!
いや、これ、犯人どうやって見つけ出すの?
と思ったら、そんな範疇に留まる物語ではなく。
これは刑事ヴァランダーの物語でもあり、
国内に大きな問題を抱えた南アフリカの物語でもある。
犯人の追跡と同時に進行するのは、
ネルソン・マンデラの暗殺計画と阻止。
情報量の多さに脳内フル回転で読み切ったのは、
抜群におもしろく、そしてどこか哀愁の漂う物語だった。
単一民族国家で生きてきた私には遭遇することのないであろう人種問題。
白人でも黒人でもなく、アフリカ人である。
誰もがそんな認識でいられる世界であるといい。
プロローグを読みながら、あ、これ『シグマフォース』シリーズっぽい!
と、既視感。
だけど、本作の登場人物たちはシグマフォースみたいに殺しても死なない超人ではなく。
人間味あふれる一般社会で生きる人たちで。(一部例外アリだけど)
そんな彼らが必死で自分の職務を全うしようとする姿に思わず力が入る。
疲れ果てたヴァランダーに届けられた同僚たちのやさしさがあたたかい。
「VIP 渇望」高岡ミズミ (講談社X文庫)
前作から引き続いての和孝の店の立て直し。
久遠の黒幕探し。
そこに地面師問題が絡んで展開していく本作。
久遠と和孝の関係性においては雰囲気が柔らかくて。
側にいることで寛げて愛おしくてと言うことが伝わってきて。
こちらも幸せな気持ちのおすそ分け。良き。
出会ってから10年。
久遠の忍耐と、和孝の成長と。
互いに対する想いの深さと覚悟。
全てが相まって、こんな雰囲気になるんだなぁ、と、感無量。
互いを想ってそわそわする発言とか、コバンザメ発言とか。
まさかのワードの連発に相好も崩れます。
久遠が自覚的に発した「三年」の言葉が頼もしい。有言実行で!
「三年」というワードによって瞬時に連想されるのは
『間の楔』という私のバイブル。
ハードカバーの初期作品が神。
久遠の黒幕探し。
そこに地面師問題が絡んで展開していく本作。
久遠と和孝の関係性においては雰囲気が柔らかくて。
側にいることで寛げて愛おしくてと言うことが伝わってきて。
こちらも幸せな気持ちのおすそ分け。良き。
出会ってから10年。
久遠の忍耐と、和孝の成長と。
互いに対する想いの深さと覚悟。
全てが相まって、こんな雰囲気になるんだなぁ、と、感無量。
互いを想ってそわそわする発言とか、コバンザメ発言とか。
まさかのワードの連発に相好も崩れます。
久遠が自覚的に発した「三年」の言葉が頼もしい。有言実行で!
「三年」というワードによって瞬時に連想されるのは
『間の楔』という私のバイブル。
ハードカバーの初期作品が神。
「リガの犬たち」ヘニング・マンケル (創元推理文庫)
田舎町の刑事がいつもの職務の一環として担当した事件。
それがまさか、国境を越えた命がけの行為にまで及ぶとは、
彼自身、想像することはできなかっただろう。
二度の大戦で大きな影響を被ったラトヴィア。
ソ連の支配下からの独立運動という
大きな変革を遂げようとする国の内部に蔓延る混乱。
内政問題に加えて国家的な犯罪に意図せずして巻き込まれたスウェーデン人のヴァランダー。
職務の枠を飛び越えてよくぞそこまで頑張ったという奮闘ぶりと、
最後の最後まで予断を許さなかった怒涛の展開に引っ張られて一気読み。
事件後の彼の憂鬱がやるせない。
ここが頂点か?と思ったら、え、まだいくの!?
これ以上はないよね?と一息つきかけての、え、まだ!?
……という畳みかけるような展開に終始ドキドキハラハラ感が味わえます。
読後はヨーロッパの地図を眺めてスウェーデンとラトヴィアの位置確認。
それがまさか、国境を越えた命がけの行為にまで及ぶとは、
彼自身、想像することはできなかっただろう。
二度の大戦で大きな影響を被ったラトヴィア。
ソ連の支配下からの独立運動という
大きな変革を遂げようとする国の内部に蔓延る混乱。
内政問題に加えて国家的な犯罪に意図せずして巻き込まれたスウェーデン人のヴァランダー。
職務の枠を飛び越えてよくぞそこまで頑張ったという奮闘ぶりと、
最後の最後まで予断を許さなかった怒涛の展開に引っ張られて一気読み。
事件後の彼の憂鬱がやるせない。
ここが頂点か?と思ったら、え、まだいくの!?
これ以上はないよね?と一息つきかけての、え、まだ!?
……という畳みかけるような展開に終始ドキドキハラハラ感が味わえます。
読後はヨーロッパの地図を眺めてスウェーデンとラトヴィアの位置確認。
「夜愁 下」サラ・ウォーターズ (創元推理文庫)
1947年から始まった物語は、1941年へと時を遡っていく。
描かれているのは、彼等の人生の逆再生。
過去を知るにつれ、現在の彼等の姿が際立ってくる。
あの時のあの出来事があったから、今の彼らが在るのだと。
納得できるのと同時に、歯痒い思いを抱くことにもなる。
空爆の音が絶えない戦時下でも、人にはひとりひとりの人生がある。
心は移ろい、時にすれ違う。
或いは、癒えない傷を抱えたまま、知らず、吐息がこぼれる。
夜の愁い。一貫して鈍色の空のようなイメージの本作。
その隙間から彼等の元に一筋の光が射すことをひっそりと願う。
時間軸的には1941年の彼等から追っていく読み方もあるかもしれない。
けれども。
いつか、この作品を再読するときは、同じように1947年の彼等から遡っていくのだろう。
「今」に至る彼等を形成する過去をしっかりと噛みしめながら。
【ガーディアン必読117/1000冊】
描かれているのは、彼等の人生の逆再生。
過去を知るにつれ、現在の彼等の姿が際立ってくる。
あの時のあの出来事があったから、今の彼らが在るのだと。
納得できるのと同時に、歯痒い思いを抱くことにもなる。
空爆の音が絶えない戦時下でも、人にはひとりひとりの人生がある。
心は移ろい、時にすれ違う。
或いは、癒えない傷を抱えたまま、知らず、吐息がこぼれる。
夜の愁い。一貫して鈍色の空のようなイメージの本作。
その隙間から彼等の元に一筋の光が射すことをひっそりと願う。
時間軸的には1941年の彼等から追っていく読み方もあるかもしれない。
けれども。
いつか、この作品を再読するときは、同じように1947年の彼等から遡っていくのだろう。
「今」に至る彼等を形成する過去をしっかりと噛みしめながら。
【ガーディアン必読117/1000冊】
「VIP 熾火」高岡ミズミ (講談社X文庫)
報道の在り方って時にめちゃめちゃアンフェアだよな、と思う。
諸々曲解した挙句のそれのどこが真実?という情報の拡散も怖い。
色々鵜呑みにして踊らされないようにしよう。ってか、したい。
飛び交う情報を気にせず久遠がどーんと構えていられるのは、
上総たち側近のフォローが行き届いているから。
なんの手も打たないのはただの無策だ。
和孝たちも自分たちの店を守るためにやれることをやって頑張っている。
そんな彼らに因縁つけまくりの南川の真意が明確にならないまま次巻へ。
同録のSSは久遠の過去編。
冴島との出会い、そして和孝との出会い。
知れてよかった。
手元に既刊がそろっている続き物を読んでいる時は、
感想書いてる暇あったら次~~!!と、気持ちが逸ってしまう……。
ちょっと我慢の一呼吸。
「スクーター」表記が出てくるたびに、私の脳裏に浮かぶのは
昔乗ってた50ccなんだけど。
和孝も同じでかな?125とかかな?もっと上?と、無駄に気になってみた。(笑)
諸々曲解した挙句のそれのどこが真実?という情報の拡散も怖い。
色々鵜呑みにして踊らされないようにしよう。ってか、したい。
飛び交う情報を気にせず久遠がどーんと構えていられるのは、
上総たち側近のフォローが行き届いているから。
なんの手も打たないのはただの無策だ。
和孝たちも自分たちの店を守るためにやれることをやって頑張っている。
そんな彼らに因縁つけまくりの南川の真意が明確にならないまま次巻へ。
同録のSSは久遠の過去編。
冴島との出会い、そして和孝との出会い。
知れてよかった。
手元に既刊がそろっている続き物を読んでいる時は、
感想書いてる暇あったら次~~!!と、気持ちが逸ってしまう……。
ちょっと我慢の一呼吸。
「スクーター」表記が出てくるたびに、私の脳裏に浮かぶのは
昔乗ってた50ccなんだけど。
和孝も同じでかな?125とかかな?もっと上?と、無駄に気になってみた。(笑)