きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「最凶の恋人ー追って追われてー」水壬楓子 (B-BOY SLASH NOVELS)
遥が発見した一つの死体が多方面に大きな波紋を投げかける。
ヤクザ同士の揉め事かと思いきや、
ヤクザを巻き込んだほかの思惑が働いていて……
と、とある事件を主軸に動いていく物語。
面白かった。
どんな展開になっても、それぞれの立ち場・立ち位置がブレないところが
どっぷり作品世界に没入して読める所以。
他人を当てにせず、自ら動いて解決の道筋を見出そうとする遥は相変わらずカッコいい。
抱えた決意と覚悟は痛々しくもあるけど、
同じく覚悟を決めている柾鷹と一緒に、悔いなく生き切ってほしい。
そして次作も是非このテイストでお願いしたい。
届いた本を恐る恐る取り出して……許容範囲の表紙を見てほっとしたわ。
でも、次にまたトンチキ表紙に戻っているような気もするので油断ならない。
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「セクシー田中さん(6)」芦原妃名子(フラワーコミックス)
ああ、あの状況で大病かもしれないっていう母親が出てきたら、
一人息子としては揺らぐよね。
苦労してきた母親のためにって思っちゃうよね。
わからなくはない。
でも。大事なのは自分がどうしたいのか。
誰を好きなのか。
誰と一緒に生きていきたいのか。
そこは見誤らないで欲しい。
笙野父は一人で生活して笙野母のありがたみを知るがいい。
マジ最低。
田中さんのためにその年代に見合った化粧方法を模索する朱里。
彼女の一生懸命さはホントすごいなーって思う。
「一つ一つの些細なこと」に幸せを感じられる自分で在り続けたいと。
改めて思いました。
ドラマ化決定にびっくり!
ちゃんと見るよ~☆彡
どこまでやるのかな?
すい臓がんで余命宣告された奥さんに
「俺のご飯…」と言い放ち、体調の悪い奥さんに家事をやらせ続けていたクソ旦那を思い出して。
なんか腹立ってみました。
はぁ?
「創竜伝(13) 噴火列島」田中芳樹 (講談社ノベルス)
楽しかった過去の中国編から、戻ってきてしまった、現代に……
いや、戻ってこないと話が進まないんだけどね。
とはいえ、一冊まるっとかけて流れた時間は一日にも満たず。
あれ?ちっとも進んでないんですけどー。
そんな中で繰り返されるめんどくさい政治的な話にうんざりしてきたところで京都幕府の開府。
何そのオモシロ展開。
でも女傑が出張りすぎて、四兄弟にスポットを当ててほしい私としては、そうじゃない感が否めず。
人外大戦争の舞台になってしまった日本。
ここで16年のお預けはキツイわ。
よく完結巻までたどり着いたよ。
始さんと続さん、終と余で行動することが括多いけど、
個人的には始さんと終、続さんと余のコンビが好き。
読み始めたころの私と彼らの年齢差から始さん、続さん、と呼んでいたけど、
彼等の年齢をとっくに追い越した今でもその呼び方って変わらないんだなぁ、と、
しみじみ思いました(笑)
「創竜伝(12) 竜王風雲録」田中芳樹 (講談社ノベルス)
とっても気になっていた過去編。
舞台は宋と遼が決戦を迎える時代の中国。
興味の在り処の問題なんだろうけど、
時代的にも登場人物的にもめっちゃ楽しかった。
田中さん自身も書いていて楽しかったんだろうなぁ。
耶律休哥に梁山泊。
北方好きとしてはテンション上がる。
兄弟ならではの青竜王と白竜王のしょーもない会話がとても楽しい。
大きな厄介ごと…というか厄災を片づけて過去編は終了。
転じた現代では引き続いての問題山積。
残り三冊。
ちょっと名残惜しくなってきたけど、読み進めます。
先に全巻読了している友だちが(私が読み終わったら)
「言いたいことあるんだってば!!」と待ち構えているのよね。
わー、なんだろう?
高校時代から本を貸し借りしてはあーだこーだ感想を言い合ってきた友だちがいる幸せを噛みしめつつ。
「2.43 清陰高校男子バレー部 春高編」壁井ユカコ(集英社)
伝わってくるのは、圧倒的な熱量。
いま、そのコートに立っている彼等には、
それぞれが抱えた事情があり、それぞれが抱えた思いがある。
一校、一個人だけにとどまらず、多角的な視点から描かれた世界に即座に引き摺り込まれる。
日本全国に散らばる少年たちがバレーボールというスポーツを介して結んだ絆に、
そして、同じチームで戦う彼らの結束力に胸が熱くなり、
喜びも悔しさも彼らと一緒に味わいながら駆け抜けた春後編。
試合は終わってしまったけれども。
ステップアップした彼らがいつか、日本を代表して共に戦う日を楽しみにしながらの読了。
読んでいる間中、身体中が力んでいたことを読み終わった瞬間自覚したお借り本。
バキバキいってるので、マッサージに行かねば。←どんだけ?(笑)
「カササギの飛翔 カササギの魔法シリーズ3」 (モノクローム・ロマンス文庫)
同性愛が違法とされる世情下で、同性の恋人を持つ者たちの苦悩。
恋人を守るために一人奮闘するスティーヴンの姿が痛々しい。
度重なる危機に陥っても彼が決して屈することがなかったのは、
意見が衝突してもスティーヴンの仕事を頭ごなしに否定しきらなかった
クレーンの心配りと支えがあったからこそ。
囚われたスティーヴンの救出シーンかなり好き。
二人が同調して戦う姿は相当痺れる。
二人と、そして新たに誕生したカップルとの四人での新しい生活。
自由な世界への出奔は彼等にとって望ましいもの。
生活の場に彼らが選んだ場所がとても嬉しい。
これでモノクロームロマンス文庫は既刊全登録。
追いついた……けど、来月には新刊が。
とっても楽しみ。
レーベル買いを躊躇しないクォリティの作品を出し続けてくれていることに感謝。
「カササギの魔法シリーズ2 捕らわれの心 」(モノクローム・ロマンス文庫)
少し時代を遡ったイギリス。
能力者やシャーマン。呪いや魔道がひっそりと息づくその街で。
謎解きとロマンス、そしてミステリアスな世界を存分に楽しめるシリーズ。
クレーンとスティーヴンが愛を営むことによって生じた問題。
誤解を解くためには触れなければならない禁忌。
彼ら二人が秘密を守ったら彼女が死ぬ。
究極の場においてのクレーンの自制とスティーヴンの選択がとても好き。
不気味な迫力満点のシャーマンとの対決。……からの、二人で過ごす甘やかな時間。
「自分の人生を生きてきた結果、君と出会えた」
これ、素敵な言葉だなぁ。
巨大ネズミの集団に囲まれて齧られるのって……恐怖でしかない。
一匹なら戦える気がするけど、複数は無理。無理無理。←色々想像してみた。