きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「エイリアン通り 8」成田美名子 (花とゆめCOMICS)
最終巻。超傑作。
とてもとても楽しかった。
拉致されたシャールを救い出すために、
学生ということを逆手に取った奇策。
うまくいってよかった。
先のことはわからない。
それでも。
会いたい、と思えば、
共に在りたいと願えば、会うことができる。
現状が変わることを一番恐れていたシャールの、
「望めばいつでも帰ってこれる」
その言葉が頼もしい。
同録のシャール出演映画「フィリシア」は嬉しい特別編。
オーディションのシーンが浮かんだし、何よりストーリーがとてもよかった。
本を開けば、いつでも大好きな彼らがそこにいる。
とても楽しい読書時間だった。
ホント好き。大好き。
と、改めて思った作品。
年季の入った単行本だけど、今度姪っ子ちゃんにも読んでもらおうかなぁ。
一時期ブームになったけど、今の子たち、エリマキトカゲって知っているのかしら?
と、ふと思ってみました。
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「エイリアン通り 7」成田美名子 (花とゆめCOMICS)
シャールがみせた、年相応のやきもち。
可愛らしいけど、振り回された周りが大変。
翼は母と2年ぶりの再会を果たし、
彼らの日常に少しずつ変化の兆しが見え始める。
そんな中で生じた政治的な陰謀に、彼らは巻き込まれることになる。
自分たちの要求を通すために、
何故誰かの命を犠牲にしようとするのか。
一方が武器を手にしなければ、
もう一方も武器を握る必要なんてないのに。
……と、昨今の世情となんだかリンクしてどよーんとなりました。
残すところあと一冊。
もう少しこの世界に浸っていたいと思いつつ、いきまーす。→
巻末のキャラクターたちのチョコレート数集計表。
ずらりと並ぶ面々を見ていると、成田さんの他作品も再読したくなりますねー。
危ない危ない。
「エイリアン通り 6」成田美名子 (花とゆめCOMICS)
相当お久しぶりに再読しているわけだけど。
ジェル父の存在をすっかり忘れていた自分にびっくり。
重要なキーマンだよ?
まぁ、すべてを覚えていられるわけじゃないから
何度読んでも面白いんだよね。
そのジェル父とシャールの父の存在感が際立った6巻。
子どもはいくつになっても親に振り回されるし、
逆もまた然り。
それでも、愛情が感じられる関係性を続けられれば幸い。
いつかは必ずこの場所から離れ離れになってしまう。
だからこそ、「今」に固執したい。その気持ちもわかる。
だけど、それでも変わらないものもある。
そう思えるだけ歳を重ねたんだなぁ。
このシリーズを読んでいると、アメリカに……とうか、L.A.に行きたくなる。
まぁ、そう簡単に行ける場所ではないのだけれども。
尻込みするのは距離よりも言葉の壁の方が大きいなぁ。
「エイリアン通り 4」成田美名子 (花とゆめCOMICS)
シャールと翼の日本旅行。
というわけで、舞台は一転して日本へ。
シャールの中には翼の身元を確かめたいという思惑があって、
彼女のかつての思い出の場所を訪ねるうちに、過去の事件に遭遇する。
人の想いはままならない。
それでも。
「どうか、みんな、幸せに」
地球上の誰もがそんなふうに願ったら、
もう少し明るいニュースの行き交う地球になるんだろうか?
「幸せ」の定義が違う限り、そうはならないのかな?
個人的にセレムが訪問してくるシーンがとても好き。
ドアあけてあんなんだったら、確かに腰が抜けるわ(笑)
同録の番外編で、シャールが女装をするに至った経緯が明らかに。
誰かのために動くことのできる彼の根底にあるのはやさしさ。
うん。
みんな、ちゃんとわかってるよ。
「エイリアン通り 2」成田美名子 (花とゆめCOMICS)
実際にはなにもないかもしれない。
でも、あるかもしれない。
そう思うだけで、わくわくするものだけれども。
のみならず、彼らは実際に出発する。
宝探しの冒険の旅へ。
いいなー。
舞台はアメリカ西海岸んなんだけど、アラビア世界に興味を持った一冊でもある。
人間不信の塊だったシャールの心がほどける一役を担ったであろうシーンがとても印象的。
その時の彼らのやりとりは、私の胸の内にも後々まで残った。
というか、いまだに残っている。
金を探しにって、とても大切なものを持ち帰った彼ら。
素敵なバケーション。
『はるか遠き国の物語』
『メイーミー・エンジェル』
関連するものから連想して読みたくなったのはこの二作品。
となると、『キャンディ・キャンディ』も読みたくなる連鎖。
イースターエッグは作るのがとてもとても楽しかった。
私、隠さずに食べてたなぁ。(笑)
「風よ僕らの前髪を」弥生小夜子(東京創元社)
子どもを守り、育てるべき立場の大人が、一体何をしているのか。
彼らの抱えた苦しみは、筆舌に尽くしがたい。
その事件の核心に近づくほどに、子どもたちに罪はなく、
糾弾されるべきは大人たちだと思えてならない。
それでも、諦めることなく、挫けることなく。
懸命に生きてきた彼らの繊細な想いのベクトルは、想い描いた通りの方向へは進まない。
「一生終わらない初恋の物語だ」
帯のこの言葉が胸に刺さる。
身内であったからこそ、たどり着けた真実。
彼ならきっと、重荷を分け合ってくれる。
だから、
その扉が開くとき、安堵の吐息がこぼれますように、と。
切に願いながらの読了。
はじめましての作家さん。
繊細に丁寧に描かれた物語世界が読み進めるほどに胸に染み入ってきて、
気づけば夢中になって読み進めていました。
この作品がデビュー作。
今後の作品にも期待したい。
「香君 下 遥かな道」上橋菜穂子(文藝春秋)
意に沿わぬ選択を強いられた時、
その結果によっては大いなる遺恨を残す。
だから。
決定権を持つ者を集め、そうならないような場を設けた彼らの手腕は秀逸。
国の危機に瀕して己の利だけを叫んでいては何の解決にもならない。
大切なのは最善を考えること。
未来を想像すること。
その選択を納得すること。
彼らは間違わなかった。
だからこそ、存続した未来。
そこに在る彼らが善い人ばかりだったことが、私にとっては何よりもファンタジー。
そして、諦めていた彼らの想いの成就がとても嬉しい。
自分では多分買うことのなかった類の本。
だからこそ、読めてよかったお借り本。
参考文献として挙げられていた
『世界からバナナがなくなるまえに』。
この本にとっても興味津々。
そして飛んでいるバッタが終始イナゴにしか思えなかったのは何故……?
最後にイナゴを食べたのっていつだろう?←超昔。
味は嫌いじゃない。
だけど、脚や触角の食感がとても嫌。