きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「アカサギ」沙野風結子 (ラヴァーズ文庫)
上っ面だけではその人間の本質は測れない。
弁護士の恩田と結婚詐欺師の槇。
ふたりとも過去に負った傷のせいで纏った鎧のおかげで
その真意に辿りつくまでにずいぶんと時間がかかったけれども。
抱えた本音は寂しさと後悔……なのかな。
自らの行いのせいで息子を手放すことになった恩田と、父親を求め続けて裏切られた槇。
距離感を計りつつ、自らの気持ちに気付いてみれば
独占欲と執着を剥き出しにした恩田と、
自ら鉄枷に囚われることを選んだ槇。
出逢い方は最悪だったけど、収まるべくして収まったふたりでした。
彼らにとって一回りの歳の差はいいバランスなのかも。
それにしても恩田、いけ好かない!と何度思ったことか。
個人的に好きなタイプの攻のはずなのに!
何コイツ!?という思いを抱きつつ、でも嫌いじゃないのよね、と着地してなんだか敗北感(笑)
いつか恩田を手玉に取る槇を見てみたい。
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