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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「サンドリヨンの指輪」綾ちはる (ショコラ文庫)



甘え方を知らない子どもは不憫だと思う。
そして、私だったらあんな父親と和解することは難しいわ、と思ったけど、
それでも見捨てることもできず、歪むことなく育った千尋。
両親の愛情を知らず、寂しさを抱えたまま大人になった彼が、
偽りの愛から真実の愛を手にするまでの物語。
一度は縋った指輪を手放すまでの心理が痛々しい。
一方の赤枝の苦悩も、人間味があって嫌いじゃない。
魔法が解けた後、赤枝自身が想いの在り所を自身に問いかけて、
そして見つけた胸に宿っていた想い。
きっかけはどうであれ、育ち始めた恋。
千尋は赤枝に存分に甘えられるようになるといい。


深夜近く。
自宅へと急ぐ私の視界の端に移ったモノに思わず足を止め、
振り返ってみればそこにいたのはガードレールの間に挟まって横たわっている殿方。
え?具合悪い?酔っ払い?変な人??
以前酔っ払いを助けて足を捻挫したことを思い出し、
すぐに駆け戻ることができず、暫し逡巡している間に後からきたご婦人が
「ちょっと!こんなところで寝てたら風邪ひくよ」と声をかけてくれていて、
あとはよろしくお願いします、と、立ち去ったことを何となく思い出しました。
道端で転がっているのは心臓に悪いからやめて。

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