きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「上海」かわい有美子 (幻冬舎ルチル文庫)
高潔で慎ましやか。儚げでありながらも垣間見られるのはしなやかな強さ。
どこまでも清涼感の漂う作品の雰囲気はエドワードのイメージ。
もちろん、レイモンドの存在感も各所に漂っている。
時代の変遷と共に彼らの運命を翻弄した上海、香港、そして英国。
戦禍の中、貫き通した純愛。
しっとりとした余韻にしばらく浸ったまま、彼らに想いを巡らせる読後。
とても良かった。
別れ際のレイモンドの言葉は、結果的にはエドワードの命を繋いだワードだったと思う。
繋いでくれてありがとう。
探してくれてありがとう。
諦めないでいてくれてありがとう。
そんな思いでいっぱいになってしまった。
文庫で購入して良かったと、心から思う。
ノベルズには入っていない書下ろしが読めたから。
書下ろしがなかったら、その後の二人が気になって気になって
眠れなかったと思う。(多分寝られたとは思うけど、そのぐらい気になったってことで・笑)
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