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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「夜が蘇る」英田サキ(プラチナ文庫)



心の中に喪失と虚無を抱えた秋津。
そんな秋津が久我という存在によって少しずつ垣間見せていく変化。
さながら、萎れた花が息を吹き返すかのように。
秋津に対する久我の言葉、「おまえの夜を全部俺にくれ」。
そしてタイトル。
全てが絶妙に融合していく様が素晴らしい。
言われて真珠を抜いた久我に、秋津に対する本気を見ました!←そこ!?
アホかもしれないけど、半端なくカッコいい。
秋津の過去ごと抱いてやる、と言った久我の度量の広さがとても好き。
蘇った夜は、色を取り戻した夜、と同義。
スタートラインに立った二人の今後に期待して、次巻へ。

理性ではよくないとわかっていても、感情が自分の行動を止められない。
ズルズルと続いた羽生との秋津との関係は、最悪の形で破綻する。
「おまえの腕の中で死なせてくれ」
死にゆくものは、それでいいかもしれないけれども。
腕の中で血に染まり、冷たくなっていく骸を抱く側の気持ちを思えば、
どうしたっていたたまれない。
その時の想いは傷となって残る。永遠に。
その傷を抱えたまま久我と向き合う秋津と、傷ごと秋津を抱きしめる久我。
先の展開にドキドキします。


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