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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「座布団」剛しいら(白泉社)



芸に対してはどこまでも誇り高く真摯に向き合い、
芸の為で在るが故に、人に対しては冷酷な鬼にもなれる。
初助師匠のその生き様に魅入られ、虜になった数多の男たちの姿が、
師匠の肩越しに見え隠れするところがたまらなく艶めかしい。
芸に生きた初助はどこまでも孤高の存在だった。
浮世離れしたその姿と対照的な、要と寒也の日常のやりとりにほっとさせられる。
要もまた、噺家としての自分に初助とはまた違った意味合いでの誇りを持っている。
寒也と支えあいながら、その道を歩き続けていくのだろう。
粋に生きる。
この形容がこんなにも似合う登場人物たちは、そうざらにはいない。

内容(「BOOK」データベースより)

師匠である落語家・山九亭初助の死を知った山九亭感謝。その胸のうちに、厳しく誇り高い芸人だった師匠への想いが去来する…。

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