きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「権力の花」榎田尤利 (SHY NOVELS)
踏み躙られ、組み伏せられ、手段や道具のように扱われたとしても。
決して失われなかった矜持と自尊心。
「愛がよくわからない」と言った楓が、
この先、陣内の深い愛につつまれて、愛を知り、語れるようになることを願うわ。
そして、楓が「父親」という呪縛からようやく解放されたことに安堵。
愛される資格のない子どもなんていないんだよ。
だけど、どの親も無条件で子どもに愛を与えてくれるわけじゃないのも事実。
なんともやるせない。
思ったよりも重くて社会的なテーマを扱った内容で、ものすごい読み応えがあった。
新田さんの挿絵もベストマッチ。
窮地に陥った時に敵を植木鉢で殴るときは思い切りよく。
これ、教訓。
理不尽に屈しない楓の凛とした態度が好き。
そんな楓を受け止めたどこか隙のありそうな陣内のカッコよさが魅力的。
総括すると、榎田さんの作品が好き。←総括しすぎ(笑)
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